初めての家づくりに際して、一級建築士の資格を持つ業界経験豊富な住宅コンサルタントが、注文住宅の新築・中古の戸建て住宅・中古マンションの購入時のご相談へのアドバイス、住宅検査・住宅診断(ホームインスペクション)、耐震診断等を提供します(東京・埼玉・千葉・神奈川等)。

住宅ローンについて

そろそろ金利が上がりはじめたか?

住宅ローンは他の事業用ローンなどに比べて金利が低く抑えられているローンです。

ローンの中では比較的安全というのと、持家を進める国の政策によるものです。

したがってこの資金を住宅の新築やリフォーム以外の目的に流用することは厳しく規制されています。様々な金融機関と種類があります。自分にピッタリなローンを選びたいものです。

 

住宅ローンを扱う金融機関

●大手都市銀行

 財閥系大手で「三菱東京UFJ」「三井住友」「みずほ」などがあります。

 ATMや店舗も多くローンの商品も多数あります。

●大手信託銀行

 最近ではその金利の安さから貸付残高を急激に増やしています。

 借地でもOKだったり、大手都市銀行よりも融通がきいたりする銀行もあります。

●信用金庫・地方銀行・郵貯銀行

 地元密着型なので他行の審査に落ちた方でもローンが付く場合があります。また自営業などで申告収入が低い人でもキャッシュフローなどを考慮してくれる場合もあります。

●ネット銀行

 申込から審査、契約、実行まで、全てネットで行えます。金利の安さと手軽さで利用する人が増えています。パソコンの不得手な方には向きません。

●フラット35

 昔の住宅金融公庫の流れをくむ住宅ローンで基本、長期固定金利です。以前と違って各金融機関が窓口となって融資を行い、国はその債権を買い取って証券化します。したがって銀行により金利が違います。これを専門に扱うクレジット系の会社やイオン、楽天なども参入しています。長期固定金利以外で良いところは多くの銀行でローンの付かない、持病を持った方や、就職して1年未満の方でもローンが付くということと、保証料が不要という点です。

図面審査や現場検査が必要で多少の経費がかかります。固定金利とはいうものの、この低金利時代、ついに35年固定で金利1.06%(2017年4月時点)という銀行まで現れました。数年前の変動金利なみです。

●住宅メーカー系ファイナンス

 メーカー系のファイナンスはその会社で建築をする人が対象のローンです。都市銀行での借入が難しい方も、条件が合えば借入できます。特別に低金利ということもないと思いますが建築費のプラス値引きで低金利ななることもあるかもしれません。

借りられる上限は

ローンの借入額を決める指数に返済比率というものがあります。俗にヘンピと言われるもので年収に対する返済額のパーセントです。事前審査などでチェックされます。

フラット35の場合、年収300以上400万円未満で30%、400万円以上700万円未満で35%となっています。仮に年収450万円の人の借入限度額(4600万円)による年間返済合計は1,575,000円になり、月々は131,250円の返済になります。

年収は税込金額なので手取り金額80%とすると360万円になり月々にすると30万円になります。ローン返済後に残る生活費は168,750円になります。これではとても暮らしていけませんね。バブルの頃のように毎年給料が1割以上UPし続けるような世の中でも来ない限り。

返済比率ではなく毎月必要な生活費を手取り収入から差し引いて計算しましょう。残りがローン返済です。将来の収入UPは考えないでくださいね。ローンの返済以外に家をメンテする費用も月々1万円程度積み立てて下さい。生活費は子供が成長するにしたがって増えていきますから小さいうちに貯金をすることも大切です。そうなると借入限度額というのは年収の6倍程度で考えないと家計が破綻する恐れがあるわけです。もちろん年収1000万円以上ある方はこの限りではありません。

フラット35は建築費の90%しか出ませんが、他のローンは100%出るところが多いです。諸経費まで出る銀行もありますが手元に必要な自己資金というのは絶対必要です。以下のような項目です。

●契約金      100万円~200万円

●ローン諸経費     50万円~100万円

●登記諸費用        40万円~60万円

●火災保険料        70万円~90万円

●引越費用         30万円~50万円

●家電・家具購入  80万円~100万円

安く見積もっても370万円ですが契約金は工事総額に入りますので契約金以外の諸経費は270万円ということになります。

最低でも300万円くらいの自己資金がないと家は建てられないということになります。

借入ができない人

 ・カードローンで多額に借入をしている

 ・月々のローン返済において口座落としができなかったことがある

 ・土地に根抵当が設定されている

一般の銀行では難しい人

   ・自営業を開業して3年未満の方

     ・会社員で勤続1年未満の方

   ・持病が有る方

    ※大丈夫です。上記フラット35なら借入できます。

変動か固定か?

ここ数年、金利は下がり続けてきましたが、ここにきて上昇気配も見えてきました。完済するまで金利が変わらない長期固定金利は良さそうですが、繰上げ返済をして早く完済を考えているなら、まだ変動でも良さそうです。将来の事は神様でも分からないので、決定的なことは誰にも判りません。

 

代表のつぶやき

ローンの事前審査は自分でもできます。金融機関の融資窓口へ行ってください。一応図面と概算見積書が必要なのでどこか気安いメーカーで作ってもらってください。とは言っても、あまり名の無いメーカーじゃない方が良いでしょう。